一般社団法人 発明学会

最新の商品化契約発明

コアルーバッグ

5通りの使い方ができる「コアルーバッグ」

発明者

池成姫 さん(自営業)

契約条件

実施料5%

発明発表オーディションで商品化採用決定!
池成姫(チーソンヒ)さんは、5通りの使い方ができるショルダーベルトが特徴の「コアルーバッグ」を製造・販売する起業家です。 このベルトは、2本の輪状ベルトをショルダーパッドで繋ぐことにより、様々な背負い方が可能です。
池さんは韓国出身で、日本での大学卒業後、翻訳業務に従事。特許翻訳を通じて特許に興味を持ち、子育て中の経験からこのバッグを発明しました。 17年前に起業し、東京発明学校のオーディションで高野大地社長(株式会社スリーエー)の目に留まり、商品化契約を結びました。
契約内容は「製造原価の5%」での「通常実施権契約」です。
池さんは今後もこのベルトの普及に努め、高野社長は日本の小学生のランドセルに代わる商品としての普及を目指しています。

カードピック

カード取出し補助具「カードピック」

発明者

小川 千洋 さん(自営業)

契約条件

実施料3%

発明発表オーディションで即採用決定!
昭和ワールドコーポレーション合同会社が会員の小川千洋さんの「カードピック」を商品化することが決定しました。
このカードピックは、2022年11月に東京発明学校の発明発表オーディションで発表され、審査員の昭和ワールドコーポレーション合同会社の遠藤代表の目に留まり、商品化検討オファーを受けました。
カードピックは、財布からカードを取り出す際の不便を解決するためのものであり、カードを挟んで飛び出た部分を引っ張ることで、簡単に取り出すことができます。
カードピック発明のきっかけは、友人に誘われ、とある勉強会に「発明家」として参加した事です。そこで「不便なものを不便じゃなくすことが発明である」ことを教えるため、説明しやすい手ごろなテーマとして選びました。
そのご、企業側で形状の工夫や試作を通じて改良を重ね、反応を見ながら商品化契約に至りました。
実施料3%の契約となりました。
今後はホームセンターや文房具店での販売を計画しています。

返信すっぺ

二重線付き敬称印「返信すっぺ」

発明者

小林 真之助 さん(会社員)

契約条件

実施料2.5%

仕事での気付きがヒントに!
取引先から送られてきた書面に対して何らかの返送が必要となる場合、返信用封筒が同封されていることがあります。その場合、返送先となる先方の住所や宛名が明記されている状態であり、団体や組織名の後には「行」と記載されていることがあります。
社会人では誰もが経験するビジネスマナーです。
経理の仕事をしている小林真之助さん。役所に申請書類を送ると、毎回あて名を手書きで直しているのを見て、「無駄」だと感じていました。その中に、ある自治体からの返信は、二重線を手書きでして、そこへ「様」の印鑑を押しているのを見たことがきっかけです。そこまでするのなら、二重線と敬称を一緒にしたハンコを作ればいいのにと考えました。
ちょうど「身近なヒント発明展」の存在を知り、試作はありませんでしたがイメージをイラストにして応募することにしました。
すると書類審査の段階で協賛企業からオファーが入りました。その後、とんとん拍子に話は進み、身近なヒント発明展の7月の締め切りから3カ月弱で契約まで至ったスピード契約となりました。
契約企業は昭和ワールドコーポレーション 合同会社。実施料2.5%の条件で契約となりました。

餃子つくりのお手伝い

餃子成型機「餃子つくりのお手伝い」

発明者

竹田 歩美 さん(会社員)

契約条件

契約金 50,000円
実施料3%

手こずりがちな手作り餃子を簡単サポート
餃子を手作りした方はわかると思いますが、餃子づくりは大変です。
皮に具を入れ、きれいに包んでいくのですが、具が粘り、スプーンやへらにくっつくため、なかなか一定量取ることができません。そのため餃子の大きさが不揃いになってしまったり、皮から具が飛び出してしまったり、皮が破けてしまう事もあります。
市販の成型機はいろいろ販売されていますが、餃子特有のふっくらとしたフォルムに、平らな底が作れないため、焼くときに焼きムラがつき、きれいに焼けないといった問題があります。
そこで、竹田さんは誰でも簡単に作れる餃子成型機作りに着手しました。
基本的な構造を考え、紙粘土を使って試作品を作ってみましたが、全く思ったようなものが作れず、竹田さんは思い切って3Dプリンターを買い、独学で3DCADを学び試作品を作り上げました。完成までに作った試作品は30個以上にも昇ります。
こうしてできた成型機は、身近なヒント発明展に応募されていた作品を、協賛企業である三陽プレシジョンの小島社長の目に留まり、契約金 50,000円、実施料3%の条件で商品化契約となりました。

カラフルスピナー

知育ごま工作キット「カラフルスピナー」

発明者

原 友香利 さん(会社員)

契約条件

実施料3%

オリジナルデザインができる新感覚ぶんぶんゴマ
工作の好きな姪っ子達と遊ぶ原さん。何か彼女たちを驚かせ一緒に楽しめる遊びをしたいと思ったことがきっかけです。
コマを姪っ子に簡単に手作りしてあげようと思い、一般的なコマを厚紙などで作り始めましたが、「絵柄は自分で描いた方が楽しいのではないか」「沢山の絵柄を試す事はできないか」「絵柄だけでなく、形も楽しむ事はできないか」など試行錯誤をしているうちに形状が変わっていきました。
姪っ子と一緒に遊んでいると、コマを回すのは、子供には難しいことに気付きました。 そこで棒の端に紐を通し、両端を持った状態で、コマ部分を回転させるとコマがくるくる回ります。紐の端を持ち、広げては戻し、を繰り返すと、「ぶんぶんゴマ」のようにずっと簡単に回転させることが出来るようになりました。
コマの柄を回しながら見ることができるため、描く色や図柄によって変化して楽しめます。 こうして完成した作品は、ミニコンクールを通じてミニコンクールを通して株式会社タカオカより商品化されました。
契約条件は、実施料3%です。

デオドライズ

デオドライズ

発明者

青木 文夫 さん(自営業)

契約条件

契約金50,000円
実施料4~5%(変動型)

重曹の効果で嫌なにおいを防止
重曹が悪臭除去に高い効果があることは、昔から知っていた青木さん。靴の中に重曹の粉を撒いておくと臭いが取れるのです。しかし、粉だらけになるのは不便です。そこで、靴の中が粉で汚れることない、重曹を使用した『重曹中敷き』を考えました。
インターネットで検索すると、重曹の臭い除去効果に関する情報は溢れていますが、靴中敷に重曹を使用した商品はありません。
試作品づくりに際しては、中敷き中央に重曹収納部を設け、そこに固形加工した重曹を入れ、布でカバーをした構造を採用しました。効果は抜群でしたが、どうしても手作り感が出てしまい、また、量産も難しい、という問題があります。見た目もよく、量産も可能にするには、ある程度の機械化と、粉体である重曹を固形化する専門知識が必要になり、個人ではこれ以上の発明は難しいと思い、スリーエーで商品化してもらえないかと思い、ミニコンクールに応募をしました。
その後、同社より採用オファーを受け無事、商品化契約となりました。

襟留め

襟留め

発明者

青木 文夫 さん(自営業)

契約条件

契約金50,000円
実施料4~5%(変動型)

新しいライフスタイルの提案
サラリーマンは、ネクタイをするのが一般的でしたが、最近クールビズが導入されるようになりました。ボタンダウンやスナップダウンでない普通のシャツを、ネクタイをしないで着ると、襟が横にだらりと広がり見た目が良くありません。
そこで、会員の青木文夫さんは「襟を固定する器具があれば便利ではないか?」と思い、『襟ピン』の発明に挑戦しました。
しかしここで大問題。どういったものを作ったら、襟がピンと立つのかがわかりません。以来いろいろなタイプを試作。
「30回くらいは試作しましたが、どれも一長一短ある失敗作ばかりでした」と青木さん。何個も試作品を造りようやく納得いく作品が完成しました。
その後、ミニコンクールに応募したところ、株式会社スリーエーの髙野社長の目に留まり、採用のオファーをもらうことに成功しました。

床貼りハンマー

床貼りハンマー

発明者

虻川 繁 さん(自営業)

契約条件

実施料5%

毎日の不便を簡単解決
秋田で大工業を営むベテラン会員の虻川繁さん。長年業界で当然の様に使われてきた内装作業用具を使っているうちに、どうしても物足りなさ、不便さを感じる道具がありました。
特にフローリング材を貼る作業は、とても綿密さ・微調整を要求する作業で、職人さんといえども気の抜けない作業です。
フローリング材の側面には「サネ」と呼ばれる、凹凸加工が施されており、隙間なく合わせるために、このサネに当て木をしてハンマーでたたいてはめ込むのですが、はめ込む際に、傷付けてしまうことがありました。
床面を滑らして作業する専用工具も販売されていますが、滑らすため相当の力を必要とする作業となっていました。
そこで虻川さんは、箱型の本体の一端にベアリングローラーを設けた試作品を作ってみました。後端をフローリング材に宛がい、弧を描くように先端を回転させると、ベアリングローラーのおかげで、摩擦抵抗をほとんど感じず、仕上げることに成功しました。
その後、商品化提案活動について、発明相談を利用しながら行動を起こし、提案後数週間で、新潟県にある株式会社伊藤製作所の担当者の眼に留まり、とんとん拍子に話はすすみ、無事商品化契約の運びとなりました。
契約条件は販売単価の5%です。

ポータブルバイザー

ポータブルバイザー

発明者

高橋 朋代 さん(会社員)

契約条件

採用賞金200,000円
実施料3%(5年間)

10年越しのアイデアが実を結ぶ
女性は顔の日焼けを嫌って、サンバイザーを愛用する人が多くいます。ところが、サンバイザーは日除けのヒサシをベルトで頭に止めるために、セットした髪にベルトの押さえ跡が残ります。
「髪の形が崩れる」とガマンができなくて、発明学会会員の高橋朋代さんはサンバイザーのヒサシ部分だけを、日頃から愛用しているサングラスのフレームに取り付けることを工夫したのです。
アイデアは、サングラスにサンバイザーを装着自在とし、さらにサンバイザーがサングラスのケースにもなるというものです。
高橋さんはヒサシを試作するとき、EVA樹脂という軽くて弾力性がある素材を利用しました。EVA樹脂のシートをヒサシの形にカットし、あれこれ取り付ける方法を考えます。 まとまったのは、ヒサシの両端に穴を開けて、メガネの両側の軸(テンプルという)を差し通すことです。
ここで問題なのは、テンプルの幅が数ミリのモノから3~4センチの幅まで、多種類にわたること。
とくに最近のおしゃれなメガネは、テンプルの幅が広くできています。どの幅のテンプルも差し込めるように穴を大きく開けると、細いテンプルの場合は穴にブカブカです。これでは、ヒサシは安定せず、少しの風でもあおられてしまいます。
最終的にまとまったアイデアは、ヒサシ部の両側にそれぞれ2個の縦の切込みをつけて、2ヵ所の切込みの穴にメガネのテンプルを通します。
テンプルは両側の穴に橋わたされた形です。そして中間位置に爪の切込みを付けて、その爪でテンプルを上から押さえつける。こういう仕組みです。
このアイデアは、10年前、企業によって一度商品化されましたが、惜しくも日の目を見ることなく生産終了。
しかし、あきらめきれない高橋さんは、東急ハンズが開催するコンテストに応募したところ、見事、企業の目に留まり「ポータブルバイザー」の商品名で、東急ハンズのオリジナル商品として採用されました。

災害用簡易安眠ハウス

災害用簡易安眠ハウス

発明者

中尾 さとみ さん(主婦)

契約条件

契約条件により非公開

避難生活の強い味方
避難所での雑魚寝を少しでも快適にしようと発明学会会員の中尾さとみさんが考案した段ボール製の「災害用簡易安眠ハウス」が商品化されました。
このアイデアのきっかけは、約20年前にさかのぼります。
宿泊先のホテルの部屋を暗くして、幼い娘を寝かしつけようとした時に「暗い部屋の中だと身動きが取りづらく、眠ろうとする子どもだけを囲って暗くできれば便利なのに、という思いから子育てグッズとして誕生しました。
布製で数パターンを試作し、実際に活用していました。
そのアイデアを発明学会の勉強会「東京発明学校」で発表したところ、参加者の方から「災害用に良いのでは?」という意見があり、それをヒントに改良を行いました。
構造は、暗闇を作り出すために、溝や凹凸を備え、天面、3側面を4枚の段ボールで構成する、組み立て式のボックス部と、体育館の硬い床でも安心して体を横たえられ、床の冷気を遮断できる、段ボール製の就寝シート部。そしてプライベートの確保、遮光、防塵を目的にした、カーテン替わりにする黒いポリ袋をクリップで、ボックスの淵に止める構造の商品です。
ボックス部の2側面には、通気用の穴が開いているため、息苦しさを感じにくい構造となっています。
最初は、頭部だけを覆うシンプルなものでしたが、組み立て簡単、シンプル構造、折り畳み可能、大量備蓄に向く省スペース設計、廃棄可能を念頭に、試行錯誤を繰り返し、現在の構造となりました。
大阪府にある段ボール専門企業「株式会社タカオカ」より採用のオファーをいただき、商品化されました。

黄身取り名人

黄身取り名人

発明者

小川 亜起夫 さん(会社員)

契約条件

契約金50,000円
実施料3%

黄身と白味をスパッと一発分離
子供の時からずっと卵大好き。卵料理なら何でも大好き。中でもご飯に卵の白身から分離して黄身だけをかけて食べるのがイチバン、と言う発明学会会員の小川亜起夫さんは、 既存の黄身分け具は白身のキレが悪いことに注目。黄身だけをスパッと取れる発明に取り組みました。
小川さんは、かねてより、割った卵の白身から大好きな黄身だけをくっきり・より素早く分離して取り出す工夫を 重ねてきていました。その中で、丸く凝集した黄身は、とても柔らかいけれども、下面を十字面で受け支えれば、 壊れないで形が十分保持されることを確かめていました。
「黄身を保持しつつ・白身を速やかに下に落とす」にはどんな構造体が最適か、という手探りを重ね、 「スプーンの受け部底面を十字に区切られた四つの貫通穴」という基本形を確立しました。 また、縁を4分する4ヵ所にスリットを設けて「カラザ取り部」と成す全体像が完成したのでした。
そのアイデアを気に入った、発明学会の法人会員である株式会社三陽プレシジョンが商品化に名乗りを上げ、 この度、無事に商品化契約となりました。
契約条件は、契約金5万円、実施料3%です。

IQつみき

IQつみき

発明者

樋田 成人 さん(自営業)

契約条件

契約金2,000,000円
実施料5%

1つの特許で3社と商品化契約
樋田さんは、発明学会会員歴約18年のベテランです。弁理士資格も取得し目黒国際特許事務所の所長さんでもあります。
この発明のきっかけは、私立中学校の受験勉強中の子供から、立方体を指定した箇所で切断した場合、どんな形状・模様になるか、空間図形に関する難問の質問をされたことがきっかけです。
樋田さんは、和菓子の「羊羹」や「お豆腐」を利用して立方体を作り、実際に切りながら子どもといっしょに確かめてみました。さらに、切る位置や角度を変えながら実験してみると、形や模様がいろいろ現れます。次には四角すいを切断するとどうか?六面体や八面体のブロックを切断したらどうか?角度や位置を変えたらどうなるか・・・?こうして切り方を変えることで出てくる切断面の形状の奥深さに魅了され、これらを学べるパズルを作ってみては、と考えました。
このアイデアを特許出願し、売り込んだところ下村企販株式会社で「博士のIQパズル」として平成21年に商品化、さらに今度はこのアイデアをもっと難しくした「博士のIQデザインパズル」が株式会社モリセイで平成22年に商品化されました。
いずれもターゲットは、小学生や中学生でしたが、今回ターゲットを小学校入学前の子ども向けとした「IQつみき」として、榊原工業株式会社から商品化されました。この商品の特徴は、従来の立方体形状だけでなく三角錐、球体などの形状の断面を学べる事ができ、さらにシリコンゴムの特性を活かし、これまで、積み重ねるだけの積み木から、「貼りつく」特徴を持たせました。さらにカラフルにし、かわいらしさをプラスすることで子育てをするお母さんも取り込み、子どもと一緒に学ぶことを目的としました。

ふたがトングになる容器

ふたがトングになる容器

発明者

田村 和浩 さん(自営業)

契約条件

契約条件により非公開

テレビの企画が縁で商品化
ある日、焼きそばを食べていた田村さんは、一口食べてから、冷蔵庫に紅ショウガがあることを思い出しました。食べる前であれば箸で取ることができますが、口を付けてしまうと、別の箸か、トングを使う必要があり、洗い物を一つ増やすことになってしまいます。こうした不便を解決できないかと開発に着手しました。
試作品の第一号は、市販のトングを用い、蓋の中央にトングを通し、鍔のようになる構造を考えました。
2013年に開催された身近なヒント発明展で、見事優秀賞に選ばれましました。その展示会の来場者から「これだとかさばって冷蔵庫に入らないかもしれない」と言われ、さらに改良することにしました。
そして完成したのが、シリコン製の蓋の裏側に、添うようにX状のトングを設けました。シリコン製の蓋は折り曲げられるので、折り曲げるとトングが開閉する仕組みです。その上、トングにも触れないので衛生的です。これで容器の外観も変わらず、重ねることもできます。
発明学会で行われたテレビ企画の際、このアイデアを旭電機化成さんに提案したところ、商品化が決まりました。

「海苔吹雪」

海苔吹雪

発明者

梅田 昇 さん(自由業)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

「身近なヒント発明展」優秀賞受賞作品が商品化
発明学会会員の梅田昇さんは、電子応用機器会社に50年も勤め、電飾などの制御器の開発を手掛けたプロ。定年後は発明を楽しむ毎日です。
そんなある日、奥さんが板海苔を手でちぎっていたのを見て「こんな原始てきなことをやって居るんだ」と、制御機器を設計していた経験が、そんな疑問を抱かせました。 そこでもっと簡単にもみ海苔を作れないか考えました。
梅田さんが着目したのは、海苔は折り面つまり断面は非常に弱い事に気がつき、ここを刃でこすれば砕けると思いました。
早速、自宅にある道具で、簡単な試作品を作り上げました。三角柱をした本体に、ひとつの頂上辺に三角形の刃を3つ互い違いにして、 切り起こしました。そして、その刃の向かい合う位置に、スリットを設けました。
このスリットに折りたたんだ海苔入れ、上下に動かすことで、折り目が刃に当り、もみ海苔が出てくるというものでした。
このアイデアを、身近なヒント発明展に応募したところ、見事「優秀賞」に輝きました。そして、この展示会を協賛している株式会社トッププロダクツから、 商品化をしたいと声がかかり、その後さまざまな改良を経て、無事商品化契約に至りました。

大型昆虫捕獲器「カブトキャッチャー」

手持ち両面おろし

発明者

守屋 伯一 さん(自由業)

契約条件

実施料3%

「身近なヒント発明展」大賞受賞作品が商品化
焼き魚や天ぷら、お鍋など、大根おろしは毎日の食卓に欠かせない薬味になっています。昔から「大根おろしに医者いらず」 との格言があるように、大根おろしは体に良い食品と言われています。発明学会会員の守屋 伯一さんも、毎日大根おろしを食べるほどの愛好家です。
しかし、おろし器で太い大根を握って擦る作業ですが、握力も腕力も要ります。そこで、守屋さんはこの大根を簡単におろせないかと思い、開発 に着手しました。大根を握って、おろし器の上で動かすと、疲れてしまうため、逆の動作で行ってみてはどうかと考え、 アクリル板を買ってきて試行錯誤して試作品完成させました。
試作品を発明レベルアップ塾の講師、高橋さんに見せたところ、いろいろなアドバイスをもらい、 市販品に加工を施すことで、思い通りの効果が得られました。
守屋さんは、商品化をめざして、『手持ちU型おろし器』を第22回 身近なヒント発明展に出品しました。すると、会社から「商品化へ向けて検討したい」と 嬉しい返事が届きました。そして無事、新潟県にあるエコー金属株式会社と、実施料3%の条件で契約しました。

大型昆虫捕獲器「カブトキャッチャー」

大型昆虫捕獲器「カブトキャッチャー」

発明者

寺澤 友貴 さん(会社員)

契約条件

利益折半型

ミニコンクールからの商品化
今回の商品化は、寺澤さんが開発・製造を。昭和ワールドコーポレーションの遠藤さんが流通販売を担当し、ロイヤリティ契約よりも利益が出る「利益折半型」の新しい契約で商品化されました。
カブトムシなどの昆虫捕獲器の発明と、昆虫をおびき寄せるにおいの元の開発によって生まれた商品です。入口が開放された箱型容器で、容器外側には、昆虫がとまれるように木の樹皮の代わりとなる麻布を巻き付けた構造です。
バナナに、においの元を振り掛けて発酵させ、虫をおびき寄せるにおいの人工樹液を、容器入口と中に入れ、木に取りつけたら後は待つだけ。
においにおびき寄せられ飛んできた昆虫は、容器に巻かれた麻布にとまります。
やがて、容器の内側で滑り落ち、容器の底の人工樹液にたどり着きます。外に出ようとしても、容器の壁が滑らかなので爪が滑って登れず、狭くて飛べず、虫は逃げられません。
この夏、一部の地域の大手ホームセンターに並びます。

お薬取出器 「錠剤出取(ダッシュ)」

お薬取出器 「錠剤出取(ダッシュ)」

発明者

吉村 善四郎 さん(自営業)

契約条件

契約金150,000円
実施料4%

完成度の高い試作品に社長が一目惚れ
第20回身近なヒント発明展、 大賞受賞作品に選ばれた「健康祝(錠剤押し出し具)」が商品化されました。
発明者は発明学会会員の吉村善四郎さんです。
吉村さんは、奥さんが薬を飲もうとして、錠剤をパックから取り出そうとしたとき、 錠剤を床に落としてしまったことをきっかけに開発に着手しました。吉村さんは、 厚さの異なるアクリル板を切ったり、曲げたりしながら、手作りで試作品を完成させました。 完成までに4年近くの歳月を費やしました。 使い方は、錠剤パックを隙間に挿し入れ、ホッチキスのように押し込むことで、突起が錠剤を押し出し、 下の容器に落ちる仕組みとなっています。
商品化へのきっかけは、発明学会で開催された身近なヒント発明展の表彰式に来ていた、 株式会社スリーエーの社長が、会場で映し出された試作品の写真を見て、その完成度の高さに一目惚れたことでした。
契約金15万円、実施料4%の契約条件で、無事契約となりました。

「電子ろうそく」

「電子ろうそく」

発明者

荒木 勉 さん(自営業)

契約条件

粗利50%

開発期間15年!和ろうそくの揺らぎを再現!
会員の荒木さんの趣味は、全国で行われる曳山祭(ひきやままつり)を見て回る事。 曳山祭りは、数多くの山車やだんじりを引いて回る祭りで、京都祇園祭が有名です。 そこに用いられる山車は、彫刻や装飾品には、古くからの伝統技法が受け継がれている一方で、ろうそくに関しては、火災などの安全面や、点灯、消灯の作業負担などから、電球が多く使用されています。 市場には、揺らぐだけの電子ろうそくは多数販売されていますが、どれも単純な動きを繰り返すばかり。山車に用いられる和ろうそくの、独特の炎とは全く異なります。 そこで、荒木さんは、この和ろうそくの炎の揺らぎを再現させるべく、炎を光センサーでデータ化し、外部の振動を加速度センサーで感知して、それをマイコンで制御させる構造を確立させました。 開発に掛けた期間は15年。その後、無事特許権も取得して、SHOWA LHT株式会社によって商品化されました。契約条件は、粗利の50%です。

「食器、調理器具洗浄用スポンジ」

「食器、調理器具洗浄用スポンジ」

発明者

吉益 耕一郎 さん(自営業)

契約条件

実施料2%

契約の決め手は「市場性」と「試作品」!
会員の吉益さんは、飲食店を経営しています。店舗の洗い場は狭く、しかも、シンクが小さくてコップやお皿を洗うとき、スポンジを置く場所が無くて困っていました。そんな、よくあるちょっとした不便ですが、困っている人が多いハズだと思い、開発に着手しました。
発明品の特徴は、スポンジの中央に磁石を付け、中央をX状に縫製し、磁性体で形成したシンクの内部の側壁に磁石によって着脱自在に取り付けられるように工夫したところです。
中央の折り目の形状、中央の磁石の種類を変えて、何度も手作りで改良を加えて、効果を確認しました。
無事出願を終え、発明学会の『アイデア商品化のガイドブック』の中の見本を、そのままマネをして企画書を作り、試作品を同封して企業へ売り込みを行いました。
すると数日後、今回契約になった東京企画販売の江森社長から電話があり、契約料2%で契約する運びとなりました。契約に至った決め手は、 発明品の「市場性」と手作りの「試作品」だったそうです。

洗濯ブラシトング

「洗濯ブラシトング」

発明者

執行 由朗 さん(会社員)

契約条件

実施料5%(ただし出願中は3%)

ありそうでなかったブラシが付いたトング!
発明学会会員の執行由朗さんは、父親の介護に追われ、多忙な毎日を過ごしている兄が、汚れた衣類や寝具を洗濯する姿を見てこのブラシ付トングの開発を始めました。
特長はトング先端の挟む部分の外側にブラシを付けたことで、乳幼児、介護の時の下着の殺菌消毒や、飲食店や家庭での浸け置き洗いの時、漂白液や汚れた水の中から取り出すのに重宝します。また、外側のブラシでシミ抜き洗いや、洗濯機に入れる前の、部分洗いが出来るという優れものです。
契約してくれた企業は、発明学会発行の「アイデア提案先企業リスト」に掲載されていた、新潟県にある株式会社 田辺金具と契約が決まりました。契約条件は実施料5%(ただし出願中は3%)です。

エンジェルパッド

洗濯機で洗える乳がん経験者用胸パッド「エンジェルパッド」

発明者

池田 安江 さん(主婦)

契約条件

契約金100,000円
実施料4%

洗濯機で洗える!乳がん経験者用胸パッド
発明学会会員である、池田安江さんは、乳がんで右乳房を失いました。
手術後、希望の「胸パッド」が見つからなくて悩んだのです。乳がんを経験された方々は、補正用のシリコン製胸パッドなどを利用しているのです。しかし、高価で、手が出なかったり、通気性が悪く、肌に悪い欠点もありました。
そこで、同じ悩みを持つ人に役に立ちたいと、新しいパットを発明しました。
皮膚が荒れることを解消するために、綿の布地を使い、安価で製作でき、洗濯機で洗え、そして、乳房の柔らかさを再現できるよう心がけました。 さっそく手作りのパットを、池田さん自身が開設したネットショップで販売してみると、多くの人に受け入れられ大好評でした。 発明品に自信を持った池田さんは、アイデア売り込み、婦人用下着の製造販売を行う島崎株式会社に採用され、 契約金10万円と実施料として、卸値の4%という内容で、正式に契約を結びました。

「awappi~あわっぴ」

ムースタイプのニュータイプ肥料「awappi~あわっぴ」

発明者

山本 理恵 さん(会社員)

契約条件

粗利の20%

おしゃれなニュータイプ肥料が商品化!
最近では、ベランダやキッチンなどの極小面積で園芸を楽しむ「スモールガーデナー」と呼ばれる人たちも現れてきました。子供への食育の一環で、自宅で野菜を育てる若い女性もその人気に拍車をかけています。 野菜を大きく成長させるために重要な、肥料。
しかし、そんなガーデナーにとっては、市販されている液体肥料は希釈して使用する煩わしさと、容器が大き過ぎ、場所を取ってしまう問題点がありました。
また、希釈の必要のないストレートタイプの液肥は、量が少なく何度も買い足す必要があり、経済的ではありませんでした。
そこで発明学会会員の山本理恵さんは、液肥をムース状にし、ピンポン玉サイズの量を目安に土の上に出し、その後泡に水をかけて溶かす方法を考え出しました。
これならば、液肥を計量する手間も省け、また希釈時、容器からの液だれを防ぐことができます。
株式会社Nicher(ニッチャー)と商品化契約を結ぶことができました。実施料は、粗利の20%です。

からまんスタンド

「からまんスタンド」

発明者

峯野 泰助 さん(発明家)

契約条件

実施料3.5%

売り込み企業110社!
イヤホンを鞄にしまっておいて、取出してみるとグチャグチャにこんがらがってしまう。多くの方が経験したことのある不満ではないでしょうか。
発明学会会員の峯野さんもこの不満に悩まされていた、一人でした。
峯野さんは、なぜイヤホンが絡んでしまうのかその原因を調べました。すると、イヤホンの先端が、グチャグチャになったコードの輪っかに入り込み、結び目ができることに気が付きました。
そこで、このイヤホンの先端を固定する方法を思いつきました。輪ゴムが絡まない原理を利用したものです。
構造は楕円形状をしたクリップです。クリップの裏面に貼られた粘着テープでスマートフォンや携帯音楽プレーヤーの裏側に貼り付けて使用します。また、このクリップを開いて使うと、スマートフォンスタンドとして使えます。
そして、売り込みをかけること110社目。ようやく念願の商品化が「多摩電子工業株式会社」によって実現しました。
契約条件は実施料3.5%です。

電子レンジ用ミルクカップ吹きこぼれ防止具

電子レンジ用ミルクカップ吹きこぼれ防止具

発明者

丸谷 一成さん(会社員)

契約条件

権利譲渡

3年前の忘れていたアイデアが採用された
電子レンジでコップに入れたミルクやココアを温めているとき、沸騰して吹き零れることがあります。
会員の丸谷一成さんは、たびたび吹き零した失敗に懲りて、いつ沸騰してもコップから中身がこぼれない防止具を工夫しました。
漏斗の底を切り取ったような逆円錐状の形です。上の口は広く開いて、下の口は狭い。それだけの仕組みです。コップの口に載せて、電子レンジにかけます。コップから沸騰したミルクは、下の狭い口から漏斗に溢れますが、外側にはこぼれません。沸騰が終われば、元のコップに逆流するわけです。シリコン材でつくれば、耐熱性があり、ミルクなどの液体が付着しなくて、衛生的にできます。
丸谷さんがこのアイデアを考えたのは、3年前のこと。ちょうどそのときに開催されていた㈱ダイヤコーポレーション協賛の「第2回ひとにやさしい生活用品アイデアコンクール」に応募しました。結果は奨励賞でした。丸谷さんはその後、仕事の忙しさにまぎれて、応募したことも忘れていました。特許などの出願もしていません。
忘れていなかったのは、(株)ダイヤコーポレーションの担当者です。今回の「第4回 人にやさしい生活用品アイデアコンクール」を開催するにあたり、もう一度過去の応募アイデアを見直しました。
丸谷さんのアイデアは、再浮上して改めて検討されました。アイデア自体には類似があり、特許も意匠も権利化は無理のようです。それでも商品化をすすめることになりました。当会が中に入って、アイデアの譲渡契約をおこない、このたび商品が完成するに至ったわけです。
アイデアを忘れていた丸谷一成さんには、いきなり商品化の話になって、まるで寝耳に水のような話です。しかし発明の対価をもらって、うれしい発明になりました。

とうもろこし「粒取り名人」

とうもろこし「粒取り名人」

発明者

藤田 博昭さん(自由業)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

トウモロコシをスマートに食べる
夏の味覚、トウモロコシのシーズンです。
みなさんはトウモロコシをどのようにして食べますか?
ガブリとかぶりつく。指の爪で粒を剥ぎ取る。いろいろな食べ方があります。いずれも、スマートで効率よい食べ方とはいえません。
会社を定年になり発明を心がけている藤田さんは、ドライバーの先端をトウモロコシの粒の下側に入れて、ズルズルと滑らせてみました。すると、粒の一列をキレイに剥ぎ取ることができます。あとは、一列のすき間に指を入れて、列の横の粒を指の腹でポロポロと剥ぎ取ります。これで効率的にスマートにトウモロコシを食べることができます。 しかし、ときどきドライバーが斜めに滑ることがあり、手をケガしそうでチョット危険です。
藤田さんが何度も実験しているうちに気がついたことは、トウモロコシの粒の根元には、一列毎に縦に溝が入っていることです。この溝にガイドを当てて刃先を滑らせると、刃先は真っ直ぐに滑りそうとだと考えました。 こうして完成したのは、刃先の下側にコの字型のガイドをつけるアイデアです。このガイドが粒の両側の根元の溝に入り、真っ直ぐに滑ってトウモロコシの粒をきれいに剥ぎ取ります。 この発明は一昨年の「身近なヒント発明展」で入選し、意匠の権利と、「粒取り名人」の名前で商標もとりました。
この発明展には、多くの会社が協賛して、良い発明を採用してくれます。株式会社三陽プレシジョンの小島裕司社長が商品化を検討して、この6月に無事に契約が成立しました。契約金15万円と実施料は卸価格3%です。いま店頭に並んで注目されています。

湯遊タオル

「湯遊タオル」

発明者

村松 隆さん(自営業)

契約条件

契約金500,000円
実施料3%

温泉で転倒、大ケガを見て発明
岩や大石で囲まれた温泉では、高齢者が転んでたびたび大ケガをします。
「なぜ、転ぶのか?」
温泉めぐりが趣味の村松さんは、目の前で大ケガしたお客さんを見て考えました。原因は、もちろん石や岩につまづいて転ぶのですが、では「なぜつまづくのか」と考えました。わかったのは、温泉ではタオルを腰に巻いていますが、結び目が解けそうになり、気を取られて転倒するのでした。そんな事故を防ぐために村松隆さんが工夫したのは、タオルの両端を結ぶための短帯状のヒモを付けるアイデアです。
タオルを腰に付けたとき、両側のヒモを重ねてクルクルと巻いてサット結ぶと、もう結び目は解けません。身体を洗うときはヒモを内側に畳んで邪魔になりません。しばらく実験で使っていると、湯を含んだタオルは重くなって両端のヒモの縫い目がほころんできました。そこで、ヒモの一端から他端まで糸で連続して縫い、4本の糸で補強しました。
こうして、温泉で安心して使えるタオルが完成。この発明は、新しい機能面を関西の古勇タオル株式会社が評価し、契約金50万円と実施料3%で採用して商品化してくれました。

「念力スプーン&フォーク」

ヘッドが浮く"念力スプーン&フォーク"

発明者

山川 政司さん(会社員)

契約条件

実施料3%

ヘッドにゴミやホコリがつかない
スプーンやフォークの首部が、U字状に下方へ突出しているのが特徴です。 テーブルの上に置いたときU字の突出部が支点となって、ヘッドの部分が上に持ち上がります。先端がテーブルの表面から浮いて、ヘッドにテーブルのゴミが着かないわけです。 食事の途中であれば、ヘッドに付着しているカレーやスープで、テーブルを汚さない役目もあります。
宮城県仙台市に住む会員、山川政司さんが一昨年の東日本大震災のときに工夫しました。
友人が津波で避難し、山川さんが避難先の小学校にお見舞いに行ったときのこと。体育館で皆不自由な生活を強いられているのですが、ショックだったのは、人が歩き回る床にスプーンを直接に置いて食事をしていることでした。スプーンのヘッドに床のゴミやホコリがついて不衛生です。
そこで考えたのが、ヘッドが床に着かないスプーンやフォークのアイデアです。
避難生活だけではなく、アウトドアで遠足やキャンプ、また日常の生活でも使えます。
商品の形状は、どうもあの「スプーン曲げ」の印象が強く残ります。そのイメージから、"念力"のネーミング考え、山川さんは特許出願と商標登録をしました。
このアイデアは、PR贈答品に力を入れている東海商事株式会社(愛知県名古屋市)が気に入って、卸価格の3%で採用され、商品化されました。

「収納名人」

スーツケース収納"収納名人"

発明者

八幡 順子さん(会社員)

契約条件

実施料3%

「第3回人にやさしい生活用品アイデアコンクール」から商品化
スーツケースの内側にはキャリーバーを収納するための3本の樋状の凹みを作っています。そこで、この凹みにはめ込む3本の縦長の収容袋を作り、一枚のボードに取り付けました。ボードは内部が固い樹脂板でできています。収容袋は中身が見えるようにネット地で作り、それぞれの収納袋はファスナーで開閉式にしています。
3本のそれぞれの収納袋に、小物を収容できます。そして、スーツケース内側の3本の凹みに収納袋をはめ込み、フタをするように被せるわけです。表面はフラットになって、書類も衣類も重ねやすく、衣類にはもはやシワができることはありません。
ところでスーツケースは、大きいものも小さなものもあり、キャリーバー収納の凹みの位置や間隔もマチマチです。これに合わせて、ボードにつける収納袋の位置も、多少の移動ができることが必要です。そこでボード上にたるみがある一枚のネット生地を敷いて、その上に3本の収納袋を付けるという工夫をしました。
発明者の八幡順子さんはとにかく旅行が趣味。アイデアも旅行用品をひとすじに考えます。コンクールの審査で最優秀賞に輝き、 協賛会社の(株)ダイヤコーポレーションにこのほど実施料3%で商品化が決まりました。

「おくすりこくり」

錠剤服用コップ"おくすりこくり"

発明者

岸本 豊彦 さん(会社員)

契約条件

実施料3%

第15回身近なヒント発明展トップ賞作品が商品化
高齢者には、何らかの薬のお世話になっているという人が多くいます。 ところが、薬を乗せた手が震えて、薬を下にこぼした、あるいは口元でコップの水をこぼした、などというトラブルがつきものです。 岸本豊彦さんは、コップの内側に小さなポケットを付けて、ポケットの底に穴をあけておき、コップを口元で傾けたとき、ポケットの底から水が流れてきて、ポケットの中の薬を水で流し出す発明を考えました。 発明学会の「第15回身近なヒント発明展」では発明学会大賞に輝き、数社が商品化を検討したいというオファーがありました。しかし残念ながら、このときは、結局は商品化にまで至りませんでした。 その後、とある展示会で、小型コーヒー焙煎機などを作り、プラスチックの成形を得意にしている明興産業株式会社の下土井康晴会長と出会いました。 下土井会長は、「これからは高齢化社会。お年寄りが使い易い道具は、社会ニーズが高い」と、 すっかり岸本さんの薬服用コップを気に入ってくれました。そして、トントン拍子に商品化の話がまとまったのです。 商品名は"おくすりこくり"として、まず1万個を商品化しました。

「ブタパンチ」

穴あけパンチ補助具"ブタパンチ"

発明者

縄田 紀美子 さん(会社員)

契約条件

実施料3%

ファイリングの穴あけ作業の面倒を解決
一見、ブタの顔のファイルのようですが、実はこれ、書類に穴を開けるときに使う穴開けパンチの補助具です。 書類をファイリングするときは、正確な とじ穴の位置に、パンチで穴を開けておく必要があります。 パソコン教室の先生をしている繩田紀美子さん(山口県宇部市)は、パンチ穴を正確に簡単に開けるために、クリアファイルの利用を考えつきました。クリアファイルに中心線の表示をしておいて、書類を挟んだままのクリアファイルをパンチ台の中心位置に当てがいます。そのままパンチのレバーを押すと、書類に二つの綴じ穴が開きます。このときパンチの刃が当たる部分だけを、最初から切り欠いて取り除いておく仕組みです。切り欠いた部分が、ブタの鼻のようです。表面にブタの顔のイラストをつけて、楽しい事務用品に仕上げました。 縄田さんは意匠に出願し、発明学会の法人会員である(有)アイドウに商品化提案すると、 ギフト用品に適していると気に入られ、実施料3%の契約で商品化されました。

「パソコンふせんボード」

"パソコンふせんボード"

発明者

山本 修一 さん(会社員)

契約条件

実施料3%

パソコンの周囲をスマートに整頓
パソコンはいまやビジネスに必要不可欠です。どのオフィスでも、卓上にはパソコンがずらりと並んでいます。
必ず注視するパソコン画面であればこそ、画面の周囲は、備忘録を貼り付ける場所として最適といえます。
そこで北海道発明研究会のお世話している山本修一さんは、手帳サイズの小さなボードをパソコンの縁に取り付けておいて、そのボードの中にだけフセンを貼るアイデアを考えました。
山本さんは厚紙を二つ折りにしてボードを作り、パソコンの画面の横縁を挟みつけることにしました。厚紙の両端の内側に粘着材をつけて、パソコン画面の縁に固定する仕組みです。パソコン画面の端を挟みつけるだけだから、画面の右縁にも左縁にもどちらにも取り付けることができます。
二つ折りした厚紙のボードでパソコン画面の縁を挟んだときに、パソコン画面の厚みの分だけすき間ができて、ボードの内側は容器になります。筆記具をさしたり、メモのフセンを入れておくのにちょうどよい容器としても使えます。
発明学会でアイデアを募集している企業数社に手紙で提案すると、株式会社東海商事の古川國廣社長の目にとまり商品化採用が決まりました。実施料は卸価格の3%です。

「ゴロン」

タブレット用クッション"ゴロン"

発明者

伊東 康徳 さん(自営業)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

クッション+書見台でリラックス
最近スマートフォンやタブレット端末の愛用者が増えてきました。
発明学会会員の伊東康徳さんは、今後は家庭でもブームになるだろう予想し、「ときには、横向きに寝転んで観たいときもあるだろう、あるいは、仰向けになって観たいときもあるだろう」と、リラックス状態でタブレットを観るためのクッションを考えました。
クッションの側面にアームを伸ばし、アームの先に顔の目線に合うように書見台を付けるアイデアです。
ソファーに座ってタブレットを観るときは、ソファーの横にあるアームが腕をのせるアームレストの役目をしながら、書見台を目の前に固定します。タブレットを手で持つ必要がないので、長時間でも手や腕が疲れることがありません。
ごろ寝のように横向きになって観たい。そのときはアームが枕の代わりになり、タブレットの書見台は目の前にきます。仰向けに寝ながら、タブレット観ることも可能です。アームが自由に動くので、タブレットを常に目の前に位置させることができるのです。
「ブーム商品の隣を狙え!」はアイデア発想の定石です。伊東さんが考えたタブレットクッションは、まさにこの路線に合うアイデアといえましょう。
発明学会会員から数々のアイデアを商品化して株式会社三陽プレシジョンの小島裕司社長の目にとまり、 早速商品化採用が決まりました。契約金が15万円と実施料が卸価格の3%です。

「オールinにゃん」

万能計量スプーン"オールinにゃん"

発明者

清水 晃治 さん(会社員)

契約条件

契約金75,000円
実施料3%

一石四鳥のアイデア調理具
計量スプーンのほとんどは、調味料を計る分量に対応して、大・中・小のスプーンが3~4本のセットになっています。 料理の途中で、大さじや小さじをその都度持ち替えるのですが、これが非常に煩わしいものです。
そこで発明学会会員の清水晃治さんは1本で3~4種類の分量を量ることができる計量スプーンを考えました。
構造は、猫の顔にデザインされた計量スプーンで、小さい耳、大きい耳、顔、と大きさの異なる3室に仕切られています。 小さい耳は、小さじ1/2(2.5cc)、大きい耳が小さじ1(5cc)、顔が大さじ1/2(7.5cc)となります。 大さじ1を量りたい場合は、猫の顔全部を使用します。
液体を10cc量りたければ、小さい耳になみなみ注ぐと、隣の顔にこぼれる仕組みです。小耳と顔が満タンになれば、 10ccとなります。
アイデアは食卓用品など家庭用品メーカー、株式会社かのりゅう(石川県)に契約金7万5千円と実施料卸価格の3%で採用 されました。

「米とぎシェイカー」

「米とぎシェイカー」

発明者

神谷 仁さん(会社員)

契約条件

実施料2%

主婦のために会社員が考えた
お米を研ぐ。これは誰もが経験のある作業です。しかし、冬場は冷たい水で研ぐため、冷たさが身に染みます。 また、研いだ水を捨てようとして、お釜と手の隙間からお米がこぼれ落ちた。経験のある方は多いのではないでしょうか。
そこで、容器の中にお米とお水を入れて、手を濡らすことなく、少ない水でお米を研ぐ発明を考えました。発明者は発明学会会員の神谷仁さんです。
構造は、容積の大小異なる2つ円筒形状の容器をねじることで着脱自在となっており、それぞれに蓋が設けられています。 大容器の底には、水を通す小穴が複数設けられています。小容器の底は貫通しています。
大容器側にお米と水を入れよく振り、水は小容器側の蓋を開けて排出します。これを数回繰り返して、洗い終えたら、一度小容器側に傾けて水を溜め、大容器側の蓋を開け、水と一緒にお米をお釜に出します。 このとき、小容器側に溜めた水が小穴から遅れて出てくるため、容器の周りについたお米も流しきります。
提案先企業は発明学会発行の「発明提案先企業リスト」から ピックアップした15社に提案企画書を送り、見事、スケーター株式会社と実施料2%で契約を結びました。

「ヌカーズ」

詰め替え漏斗"ヌカーズ"

発明者

池野 浩史さん(会社員)

契約条件

契約金300,000円
実施料3%(出願中は1.5%)

「身近なヒント発明展」から商品化
シャンプー等詰め替えるときに、ポンプを床に置くと、ポンプに残った液がこぼれてしまって、無駄にすることがよくありました。 そこで、池野さんはポンプを抜くことなく詰め替え作業が行える漏斗を考えました。漏斗の一部に窪みをつけることで、ポンプを全て抜かず、 窪みで保持する構造です。
ポイントは、ボトル内に差し込む口の部分の大きさです。そこで、市販されている商品を100種類以上買って調べました。 すべてのポンプボトルに使える、と胸を張って商品化の提案ができるように考えたそうです。
この作品を第14回身近なヒント発明展に応募したところ、みごと優良賞を受賞。 その後コンクール協賛企業である、下村工業株式会社に商品化採用されました。

「身じたく名人」

身じたく名人

発明者

八幡 順子さん(会社員)

契約条件

一時金

生活用品アイデアコンクールから商品化
八幡順子さんが考えたのは、旅先で着る服をあらかじめコーディネートしておいて、サッと着ることができるようにした 衣類専用収納ポーチです。一日分の衣類を、上下の服やシャツなどを組み合わせて、一つの袋に入れておきます。 3日間の旅行に対応できるように、三つの袋が縦長に並んで、各袋にそれぞれ衣類をセットして入れておくことができます。 カバンの中では三つ折りに小さく折り畳み、ホテルに着いたら縦長に広げて、洋服ダンスのハンガーに吊るしておくわけです。 袋の表面はメッシュの布で、中身を透かして服を選ぶことができます。
ここで一工夫。服を四角形に折り畳むための四角い板をセットしました。四角い板を衣類の背中に挟んで折り畳むと、 服はきれいに形が整います。その四角に畳まれた状態でポーチの袋に収用されるために、服は型崩れをしないで、 シワも寄らずなりません。
株式会社ダイヤコーポレーションの開発部では、「コーディネートした衣類をメッシュ袋に収容して、ホテルや旅館の 洋服ダンスに吊り下げるというアイデアは、いままでなかった。盲点ですよ」と商品化に採用してくれました。
発売は平成24年4月中旬予定です。生協や旅行用品販売の「トラベランド」で販売展開がなされます。

「折り畳み式携帯ボトル
」

折り畳み式携帯ボトル

発明者

福田 美智子さん(主婦)

契約条件

契約金50,000円
実施料3%

目先を変えて商品化に採用
外出時には多くの人が、ペットボトルにお茶などの飲料水を入れて持ち歩きます。飲み終わった空の容器がバッグの中で 場所を取るので、福田さんはいつも「小さく折り畳めたら便利なのに」と不便に感じていました。
勿論「折り畳めるペットボトル」は既にあります。しかし、どんな物を何のために「折り畳む」のか、 それによって折り畳み方・構造も違ってきます。特許電子図書館で先願を調べてみると、「折り畳み」可能なペットボトルは たくさんありますが、大半は携帯のためというより、ゴミ回収時の容積を減らすため、ということに気付きました。 そこで自分の感じる不便さを直接解消するようにアイデア試作のを始め、発明学会の相談を利用 して特許出願しました。
その後、多くの企業に提案を行い、契約金、5万円と実施料、卸価格の3%で、発明学会の立会いのもと 有限会社ヤングリーフと商品化契約を行いました。

「座・シッター」

骨盤トレーニング"座・シッター"

発明者

根橋 豊光さん(柔道整復師)

契約条件

実施料 定価の3%

座るだけでウォーキングのような骨盤運動ができる
人の身体は、二足歩行のため「やじろべえ」の構造をしており、歩くことで自動的に骨格のバランスが整い、美しいプロポーションが作られます。
そこで考えたのが、バランスをとりながら座るだけで、骨盤の歪みを正してくれるという「座・Sitter(ザ・シッター)」です。
座部がハート形で、座部の下側に脚部をつけて、揺動できるようにした椅子です。
座ってみるとグラグラグラ、と不安定な座り心地です。この不安定さこそが重要で、人間本来のバランス機能を養う ことができます。
この「座・Sitter」を考案したのは、柔道整復師の根橋豊光さんです。根橋さんもヘルニアで悩まされた一人です。 その経験から、椅子の上で腰を強制的に腰を動かすことを考えました。 そこで、身体を安定させるのではなく、不安定にさせることで腰の運動ができます。
株式会社グリムによって、実施料定価の3%で商品化に成功しました。

「ちょっと抱っこ」

幼児の抱っこ紐"ちょっと抱っこ"

発明者

黒沢 征司さん(会社員)

契約条件

契約金350,000円
実施料3%(出願中は1.5%)

イクメンのアイデアが商品化
外出先で愛児を抱っこしているとき、子供のお尻を支えている手が重みで痛くなった。子守帯やショルダーはかさ張るので、 あいにく持ち合わせていない。しかたなく手のしびれや痛みを我慢しながら、子供を抱っこして歩いた。 こんな経験はだれにでもあることでしょう。
黒沢さんは、この経験を活かして手軽に携帯できる「幼児の抱っこ紐」を発明しました。肩から前に回したベルトで、 愛児のお尻を抱えた親の手先だけを支えるアイデアです。肩ベルトの根元は腰のベルトに結ばれています。つまり肩と腰で、 子供を抱える親の手を支えて過重を解消しているわけです。ベルトだけだから、子守帯のように嵩張らず手軽に携帯できます。
この発明は、「身近なヒント発明展」に応募して優良賞に輝きました。しかし商品化までの道のりは紆余曲折。4年経過して、 このほど株式会社サンコーに採用されて、黒沢さんの発明努力が実りました。

「にぎってケロ」

お握り作り器"にぎってケロ"

発明者

小川 亜起夫 さん(無職)

契約条件

実施料2%

ユニークなおにぎり作り器
「カエルがパクパクとご飯を食べて、ペッと吐き出すと、お握りができている」。そんな奇想天外な発想を実現した、 カエル人形のお握り作り器具です。
カエル人形の口にご飯を挟んでパクパクさせると、なんともユーモラス。遊び感覚で楽しみながらお握りを作ることができます。 グループで集まると、みんなでワイワイと楽しみながら、お握りパーティができます。 お握りにノリを巻いたり、ご飯の中に具材を詰め込むことも簡単にできます。
口の横に付いたベルトは、カエルの口からご飯がはみ出ないようにするためですが、ご飯の量を少なめに加減することができて、 握りずしを作ることも簡単にできます。
全体はシリコン樹脂製ですから、熱いご飯をにぎってもヤケドの心配がなく、衛生的です。
家庭用品の商品化に力を入れている株式会社三陽プレシジョンが実施料2%で採用しました。

「楽しい足の運動具」

楽しい足の運動具

発明者

澁谷 雄一 さん(会社員)

契約条件

契約金100,000円
実施料5%

アイデアコンクールが縁で商品化
東日本大震災による避難生活で、問題になっているのが「エコノミー症候群」です。飛行機に長時間乗っているとき起きる病気ですが、狭い場所で長時間足を動かさないとき、ふくらはぎの静脈内に血栓ができて、血管が詰まる病気です。実際に車中で寝泊りしていた人が3人も死亡しています。新聞発表によると、ある地区の避難生活者の14%から静脈血栓が見つかりました。
そこで、避難先の狭い場所でも楽しみながら足の運動をできて、エコノミー症候群を予防する運道具のアイデアです。トレーに置いた数個の色違いのボールを、足の親指と人差し指でつまみ、同じ色のコップに入れます。足でする玉入れのようです。遊ぶように楽しく、足の運動ができます。トレーの前後を逆にすると、右足と左足を逆にして運動できます。
このアイデアはもともと澁谷雄一さんが、足が弱った高齢者用の鍛錬用に工夫したアイデアですが、 被災地で避難生活を送る人たちに役に立つことを考えて、日伸産業株式会社が採用して商品化に踏み切りました。

「オリバースタジオ」

ペット用トイレシートストッカー"オリバースタジオ"

発明者

塙 広美 さん(会社員)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

ペット人気の意外な盲点に着目
ペット用の備品も、いろいろそろっています。雨の散歩用カッパやブーツもあれば、生理用オムツ、 運動不足解消用ルームランナー・・・まで、「こんなもの必要なの?」というものまで至れり尽くせりです。 「ところが、ペット用のトイレシーツを入れておく収納箱がなくて・・・」とストッカーの必要を感じたのは、 犬2匹をペットにしている塙広美さんです。
機能的には、ストッカーの扉を開くと、中に折り畳んだトイレシーツを重ねて収納するだけです。
ペットトイレシーツのおき場所に困っていたのがこれで、解消です。しかも見た目は家具のようで、部屋に置いても 違和感がありません。
発明学会会員のアイデアを数々商品化している株式会社三陽プレシジョン小島裕司社長に、商品化の提案をしました。
小島社長は一人で100個も売ったという実績に強く惹かれ、半年ほどじっくり考えて商品化を決めました。 契約金は15万円と実施料が卸価格の3%です。塙さんの愛犬「オリバー」という名前にちなんで、 "オリバースタジオ"というブランドをつけ、今後はペット用品をシリーズで商品化していく予定です。

「チョコットラブ」

チョコットラブ

発明者

高橋 宏三 さん(無職)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

アイデアコンクールからの商品化!
リング状のハートが2個、クサリのようにつながったチョコレート。食べるのが何とも惜しいような、しかし、 食べなければクサリは解けない。考えてしまいます。
このチョコレートを作る成形器具が発明です。シリコンのハートの形の容器です。これを2個クサリのようにつないで、 容器に溶かしたチョコレートを流し込みます。やがて固まったところで、この型を外すと、 ハートのチョコレートがつながったまま出来上がります。商品名は"チョコットラブ"です。
発明家の高橋宏三さんは、料理が趣味。料理道具の発明がこれまで6点商品化されて、 いまは特許料の収入だけで生活しています。
"チョコットラブ"は、バレンタインデーを前にして、「心がつながるチョコレートを作りたい」との発想で発明しました。
シリコンゴム利用のアイデアコンクールから商品化されました。

「博士のIQデザインパズル(上級)」

博士のIQデザインパズル

発明者

樋田 成人 さん(会社員)

契約条件

契約金1,000,000円
実施料3%

立方体の切断した面の形が簡単にわかる
発明者の樋田成人さんは、立方体を斜めの角度で切断したときの面の形を把握、理解し、子供たちの空間把握能力を、楽しく遊びながら高めるための商品「博士のIQパズル」が2年前に商品化されました。
しかし、この「博士のIQパズル」は初心者用で簡単なため、理解の早い子供は、すぐ解いてしまいます。
そこで、樋田さんはさらに改良し、上級者用の「博士のIQデザインパズル(上級編)」を作りました。前作よりも立方体を構成しているブロックの数が増え、1つ1つがシリコンゴムで作られているため、パズルを重ねても滑り落ち難くなりました。
自動車の精密ゴム部品を手掛ける株式会社モリセイに契約金100万円、実施料3%で商品化されました。

「ハズシタロウ」

釣り魚はずし"ハズシタロウ"

発明者

内田 俊雄 さん(無職)

契約条件

サビキ釣りの魚をハヤワザで外す
アジや小サバを釣るサビキ釣りでは、一本の釣り針に何匹もかかった魚を、次々と外す必要があります。 しかしヌルヌルして動く魚を、手でつかんで釣り針から外すことは、手間がかかって面倒なもの。
会社を定年になって釣り三昧の内田俊雄さん。「最近老眼になって、小さな針が見えなくてネ」と、 釣り針を外す器具を発明しました。
釣り上げた魚の5~6匹を針にかかったまま、いったんまとめて筒状の容器に入れます。その後、釣り糸を持って 一匹ずつ容器から引きあげながら、容器の壁の内側で魚の頭をフタで押さえつける仕組みです。 魚の頭がフタで押し下げられて、すぐに釣り針から外れ、そのまま容器に収容されます。
サビキ釣りやワカサギ釣りに威力を発揮しますが、「魚に触るのが苦手」という初心者にも、喜ばれます。
内田さんは初めての発明です。初めての特許出願も(社)発明学会で指導を受けながら自分で手続し、釣り具専門メーカーの (有)サニー商事から商品化されました(1個1,050円)。内田さんは釣り三昧にますます拍車がかかり、 今後はロイヤルティの楽しみも加わりました。

「ペンケース型財布」

ペンケース型財布

発明者

中澤 信子 さん(主婦)

契約条件

実施料3%

幅を狭くしてしっかり握る
中澤信子さんといえば、「初恋ダイエットスリッパ」のヒット発明で、いまやすっかり有名な主婦発明家です。
その中澤さんが、日頃の買い物に持ち歩く主婦用の財布を工夫して、このほど商品化になりました。 アイデアのポイントは、幅が狭い財布です。
従来の財布は幅が広いために、手の平から財布の片側がはみ出てしまいます。手に持ったときに多少不安定です。 そこで財布を、手の平にスッポリ納まるように幅を狭く工夫しました。
ところで財布が幅広くできているのは、紙幣の幅以上にする必要があるからです。財布の幅を狭くすれば、 紙幣が財布の口からはみ出してしまいます。中澤さんはここでひと工夫。財布の中は紙幣を種類別に整理できるように、 中仕切りが設けられています。この中仕切りを財布の底に固定しないで、仕切りの下側にすき間を設けました。 中仕切りの下側は、トンネルのように反対へ抜けます。紙幣を入れたとき、紙幣の反対側は中仕切りの下をくぐって折り返され、 紙幣が縦に半分に折られたようにして、財布に収まるわけです。財布は従来の半分の幅で済みます。
中澤さんは自分で事業化して製造販売するために始めたのですが、知り合いのサンエース株式会社から 「ぜひ、わが社でも商品化させてください」と頼まれました。
中澤さんは通常実施権の契約をしました。通常実施権は、中澤さんが自ら製造販売をしながら、 契約相手会社も製造販売することができます。その実施料として中澤さんは卸価格の3%もらうことにしました。 これからは自ら事業をしながら、特許料の収入も得るわけです。

「和服帯の補助具」

和服帯の補助具

発明者

伊佐間 雪絵 さん(主婦)

契約条件

契約金250,000円
実施料3%

和服の普及を願って
最近では着物姿を見る事が少なくなりました。たまに和服の女性を見ると、その凛とした姿には和服ならではの美しさを感じます。
発明学会に入会して1年ほどの伊佐間雪絵さんは、和服の良さを教えたいと、自宅で着付け教室を開いています。
着付けの問題点は、帯の結び方の難しさと、長時間着ていたり、乗り物の椅子にもたれていたりすると、帯の形が崩れてしまうことです。
これが着物離れの大きな原因のひとつだ、と考えた伊佐間さん。初心者でも簡単に帯を結ぶことができ、長時間形を保持できる補助具を開発しました。
補助具の構造はいたって簡単です。
左右に開口部を持った帯板の中に、紐を通しているというものです。
発明学会の無料相談で教えられ、和装小物を扱う企業をインターネットでピックアップし、そこへ提案企画書を郵送しました。
企画書を郵送してから1週間くらいで、企業から「商品化に向け検討したい」と嬉しい返信がありました。驚きの早さです。
契約の詳細については発明学会スタッフ立会いで、発明学会ビルで行いました。
発明者が不利な契約条件にならないよう、細心の注意を払い、無事契約書を取り交わして契約が成立しました。

「薬の予定ボード」

薬の予定ボード

発明者

石山 修 さん(無職)

契約条件

契約金80,000円
実施料1個につき100円

自分の発明が世に出る楽しみ
ご高齢の方は、何らかの薬のお世話になっている人が多いものです。「これは高血圧の薬」「これは視力快復の薬」 「○○の予防薬」・・・と、毎日何種類もの薬を飲みます。しかも、朝だけ飲むもの、朝と夜飲むもの、 朝昼晩毎食後に飲むもの、と回数も種類もマチマチです。
発明学会会員である石山修さんもそのうちの一人でした。
そこで「もっと気楽に薬と付き合えないものか」と考えて、薬服用予定ボードを作りました。
上を開けた透明の樹脂箱に、一回分の薬を入れておきます。それを木製のボードに吊り下げる仕組みですが、 横方向は月~日までの曜日に分け、縦方向は朝、昼、夕と区分けしています。1週間単位で、 朝昼夕に飲む予定の薬が並んでいるわけです。全体が透明の箱だから、外から在庫状況が一目瞭然で、飲み忘れを防ぎます。
そこで地元の役所の機関「浜松産業創造センター」に相談すると、石山さんの試作品の販売実績を見て、 地元の会社を紹介してくれました。手を上げたのは、ピアノなど木製部品を製作している株式会社カネキチという会社です。
契約の条件ですが、契約金は8万円、実施料は1個について100円を石山さんに払ってくれます。
石山さんは、7年の改良努力と実績がやっと実を結んだものです。契約の条件が云々よりも、自分の発明が世に出ることで、 「私と同じ立場で苦労している方々に、喜んでもらえれば、それが発明のやりがいです」と満足です。

「ループ付き風呂敷」

ループ付き風呂敷

発明者

渋谷 弘子さん(主婦)

契約条件

実施料3%

「身近なヒント発明展」"努力賞"の縁で商品化契約
最近ではスーパーマーケットで買い物をしたときにもらうレジ袋を有料化にしたり、 エコバッグを持参してもらう店舗が増えてきました。
最近では、エコバックは様々なデザインで販売されています。
発明学会会員である渋谷弘子さんは、日本の伝統である風呂敷を使用して、エコな風呂敷を考えました。
ポイントは正方形の風呂敷の対角線上に設けられた2つのループです。このループを利用して結ぶことで、 風呂敷がバッグとしても利用出来るようになります。
また、精算時には空のカゴにこの風呂敷を敷いておき、レジ係にレジを通した品物を順に入れてもらいます。 すると風呂敷を結ぶだけで直ぐに店を出ることが出来ます。カゴからバッグへの詰め替え作業が不要になるわけです。
このループ付き風呂敷は「第12回身近なヒント発明展」で努力賞を受賞しました。
渋谷さんはその受賞を機に、発明学会のアドバイス通り企業へ提案しました。
すると、1週間ほどすると、今回採用してくれた大興産業株式会社から返信が届き、 その約2週間後には商品化契約と、とんとん拍子に話が進み、実施料3%で契約しました。

「コンパクトサンバイザー」

コンパクトサンバイザー

発明者

斎藤 まゆみさん(主婦)

契約条件

契約金50,000円
実施料3%

「身近なヒント発明展」特別賞受賞から商品化
テニスやランニングなど、アウトレジャーで利用されるサンバイザーは、つばを広くして日差しをさえぎるのが特長。 とくに顔の日焼けを嫌う女性に、愛用されています。
しかし、つばの内側やベルトが汗や化粧で汚れて気になるところです。かといって、洗濯機に放り込んで洗う、 ということができません。サンバイザーのつばは、型崩れをさせてはいけないからです。
そこで発明学会の会員になって3年目という主婦の斎藤まゆみさんは、 洗うことができるサンバイザーを目的に考えたものです。
つばを薄い布で作って、つばの内側から外周をワイヤーで突っ張るアイデアです。 ワイヤーは金属では錆びるためにナイロンの強いワイヤーを使用し、入れ方も工夫して、 サンバイザーを真ん中で二つに折りたたみできるようにしました。
こうして完成したアイデアは、目的どおり何度も洗って、清潔に使えます。材質が薄い布ですから、 頭への装着感が軽くてさわやかです。縦半分に折れるので、封筒くらいのポーチに入れてスマートに携帯できます。 使うときは、内部でワイヤーが張っているので、つばがピーンと伸びて、風にあおられるここともありません。
この発明は、「第13回 身近なヒント発明展」に応募していたところ、みごとに特別賞に入選して 奨励金10万円をもらいました。そしてすぐにユニファースト株式会社から商品化採用が決まり、 契約金5万円と実施料3%で契約できました。

「多層式スクレーパー」

水槽のコケ落とし「多層式スクレーパー」

発明者

長嶋 浩彰さん(会社員)

契約条件

ダメもとで売込んで商品化された
金魚を飼っている水槽は、1~2ヶ月に1度は水を替え、掃除をします。 水槽の壁は、スポンジやタワシでていねいに洗って、透明感を損こねないように気をつかいます。 それでもいつの間にか緑色の水ゴケがこびりついて、タワシでは落ちません。金属タワシを使うと、 水槽に無数の傷がついて観賞のとき目ざわりになります。
長嶋浩彰さんが発明学会の会員になって1年目のことですが、何でも発明に結びつけて考えることが楽しく、 さっそく自分なりに水槽のコケ落としを工夫してみました。
手近な材料で目に付いたのは、書類を挟む事務用のクリアファイルです。 「これをヘラにして、コケをこそぎ落とせないか・・・」「いや、1枚ではヘナヘナとなってコシが弱い。数枚を重ねては・・・」
頭の中であれこれ考え、クリアファイルを小さなカード状に何枚も切って、 これをずらしながら重ね先端は段差がつくようにして、アイデアがまとまりました。 試作品は、数枚に重ねたPPシートを輪ゴムで止めただけのものです。
長嶋さんはこのアイデアを、「勉強のつもり・・・」と、発明学会で指導を受けて、 特許出願しました。さらに企画書を作成し、観賞魚用品メーカーに提案しました。結果は、 大阪のメーカーから商品化したいと返事をもらったのです。そして契約、商品が完成しました (採用メーカーの依頼により、社名と契約条件は公開できません)。

靴ひもほどけん

靴ひもほどけん

発明者

志賀 末子さん(主婦)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

小さな不便を見逃さないアイデアで商品化
靴のひもがいつの間にかほどけて、引きずっている。あわててかがみこんで、結びなおした。 ・・・だれでも経験したことがある、ささいなことでしょう。
人ごみの混雑した道では、立ち止まることもはばかれて、ちょっと不自由な思いをするものです。 主婦の志賀末子さんは、その小さな問題を見過ごさずに、アイデアに取り組みました。 マトが定まれば、解決策は簡単。結び目の上下をマジックテープ®で挟みつけることにしました。
発明学会の指導を受けながら自分で出願書を作成して実用新案と意匠に出願。 すぐに靴用品メーカの近藤株式会社から商品化に採用されました。契約金は15万円と実施料3%です。

「ボイド管カッター」

ボイド管カッター

発明者

中澤 宏行さん(会社員)

契約条件

実施料2.5%

仕事の苦労はアイデアの宝
ボイド管は、壁や床にケーブルや水道管を配設するとき、コンクリートに埋め込む円筒状の紙筒です。 ボイド管はコンクリートの施工段階で埋め込まれ、その紙筒を通してケーブルや水道管が配設されます。 施工後は不要となるので、壁やスラブのコンクリートから撤去されます。
発明者である中澤宏行さんは、仕事でこの「防火区画作業」と呼ばれる作業を行っています。
コンクリートに埋まったボイド管の撤去は、簡単ではありません。紙管とはいえ、 厚さ2~3ミリで、直径が10~15センチあります。
従来の除去作業は、ボイド管とコンクリートの間に、バールや大型のマイナスドライバーをくさびのように差し込み、 頭をハンマーで叩きながら徐々はがし、そして最後はペンチでねじり取るようにしてコンクリートからはがし取ります。 1つの部屋で約10個は使用されます。その労力は相当なものです。
そこで、中澤さんは大型のマイナスドライバーの先にカッターを付けて、刃先をボイド管に当ててハンマーで叩くと、竹を割るように、 刃先は紙管を簡単に切り裂いていきます。 重厚なボイド管も縦に切り込みを2箇所入れると、簡単に外れます。ボイド管の中に障害物があっても、何箇所にも切り込みを入れることができるために、 苦労なく取り外すことができます。
自分で特許出願を済ませ、発明学会が会員用に配布している「アイデア商品化ガイドブック」に掲載の会社から、 作業工具メーカーのトップ工業株式会社を捜して、企画書を送り見事商品化されました。

「くしゃっと水切りざる」

くしゃっと水切りざる

発明者

生駒 信子さん(主婦)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

硬いものを柔らかくする逆発想
ザルは台所で目立つ道具ではありませんが、野菜や食器を洗った後の水切りなどに、必要不可欠。 普通は金属や硬質樹脂でできていますが、多少手荒に扱っても形がゆがまないくらい頑丈なものが、 良いザルだとされています。
それを生駒信子さんは逆発想。全体がフニャフニャの柔らかいザルを考えました。 すると例えばキャベツの千切りを作るとき、千切りをザルに入れたまま水洗いし、 そのままザルを絞って水気を切ることができます。それまではザルから布巾に移し変えて、 水気を絞っていました。キュウリの酢の物も、洗ったままザルのなかで塩もみしそのまま絞って水気を切ることができます。 柔らかいザルだから、取りだすときも、ザルをクルリと反転させて中身を出すことができます。
この発明は、当会主催の「夢発掘プロジェクトアイデアコンクール」に応募されて株式会社三陽プレシジョンの 小島裕司社長の目に留まり、材料にシリコーンゴムを利用して商品化されました。 いま、テレビなどで話題の売れ筋発明商品になっています。

「博士のIQパズル」

博士のIQパズル

発明者

樋田 成人さん(会社員)

契約条件

実施料3%

中学受験の子供の質問がヒントになった
「立方体の断面が正三角形になる場合があるか?」
私立中学校の受験勉強中の子供から、算数の問題を聞かれてお父さんの樋田成人さんは一瞬目が白黒に・・・。 解答は、「ある」です。
立方体の中央から45度の角度に角を切り取るようにすると、その断面は正三角形になります。 樋田さんは、羊かんを利用して立方体を作り、実際に切りながら確かめてみました。 さらに、切る位置や角度を変えながら実験してみると、形がいろいろ現れます。正六角形の場合もあります。 次には四角錐を切断するとどうか?六面体や八面体のブロックを切断したらどうか?角度や位置を変えたらどうなるか・・・? 無数に切断面が現れて、すっかりとりこになりました。そして、立体ブロックパズルとして特許出願、権利も取得できました。
今は、テレビや通勤電車の中でパズルや推理がブームになっています。 樋田さんは、生活用品メーカーの下村工業株式会社に提案すると下村社長が気に入ってくれて、このほど商品が完成しました。 実施料は3%です。

「スリッシュ

蒸気調理器"スリッシュ"

発明者

太田 千栄さん(主婦)

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

高温蒸気で手軽にヘルシー料理をつくる
底に穴がたくさん開いたお皿、帽子のようなフタ、お皿を食卓に置くときに敷く受け皿、この3点セットです。 皿に肉や魚、野菜を盛り付け、お湯を沸騰させた鍋の上に載せると、穴から高温の蒸気が入って蒸料理ができます。 お皿の表面は、凹状の溝が絵柄模様に彫られているところがミソ。 食材から落ちた脂分はこの凹状溝に入って、食材に再付着しない工夫です。
料理の肉や魚から脂分が抜けるために、低カロリーのヘルシー料理ができます。 いまや日本人の2千万人が糖尿病を含むメタボリックシンドローム予備軍といわれるなか、メタボ対策の必需品となりそうです。
全体が大きな陶器でできているために、食卓がゴージャスになります。 当会主催「夢発掘プロジェクトアイデアコンクール」に応募されて、株式会社三陽プレシジョンから商品化になりました。

「スパッとゲット」

パスタメジャー"スパッとゲット"

発明者

小林 聡子さん(主婦)

契約条件

実施料3%

一人前を計りながらサッと取り出す
パスタは茹でると、麺が数倍に膨らみます。それだけに茹でる前は、きちんとした計量が必要なわけです。 何種類ものパスタメジャーが商品化されているゆえんです。
主婦の小林聡子さんは、「パスタの袋に突っ込むだけで、一人前をサッと取り出せます」と、 簡単に計るパスタメジャーを発明しました。
見た目には、女性が髪を後に束ねる髪留め飾りのようです。 先端のクリップをパスタの袋に突っ込むと、一人前をクリップに収めて取り出すことができます。 クリップの円筒の直径が2cmで、パスタ一人前の100グラムになります。
普通は、袋からいったんパスタを取り出し、それを計量器にかけます。 小林さんの発明は、袋から取り出すときに一人前を計っているのです。計量と取り出しを、1回の動作でできるのです。
普通のパスタメジャーは、使わないときは邪魔モノ扱いです。この発明は、パスタの袋を閉じて、留めておくクリップに使います。 しかも、パスタの袋に常時止まっているので、紛失もしないわけです。
この発明を小林さんは(社)発明学会の「身近なヒント発明展」に応募して、 協賛会社の1つである(株)ダイヤコーポレーションの目にとまって、めでたく実施契約(実施料卸価格の3%)して 商品化の運びとなりました。

「2役ワイドピーラー」

2役ワイドピーラー

発明者

高橋 宏三さん

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

大根やニンジンの千切りもできるピーラー
ピーラーはどこの家庭にもある、大根やニンジンなどの皮むき具です。
高橋宏三さんは、そのピーラーの刃を2倍のワイドに工夫しました。 すると、皮むきだけでなくキャベツの千切りやキュウリの薄切りなども作れるようになりました。
次に、ピーラーの手前の刃をノコギリ刃のようにギザギザの刃にして、直角に立てました。 例えばこれで大根を削ると、ノコギリ刃で縦にたくさんの筋目を入れながら、さらにピーラーの刃で薄く削る仕組みです。 すると刺身のツマに使う、大根の千切りができます。ニンジンの千切りもできます。
この1本のピーラーで、皮むきはもちろん、キャベツの細切り、キュウリの薄切り、大根やニンジンの千切りなど、何役にも使える便利なピーラーになりました。
この発明は、(社)発明学会法人会員である刃物メーカーの(株)トッププロダクツに、契約金15万円と実施料3%で実施契約して商品になりました。

「カラメーテ」

スパゲティーフォーク"カラメーテ"

発明者

羽鳥 由利子さん

契約条件

契約金50,000円
実施料3%

麺がすべり落ちないフォーク
出先のレストランで食事中、スパゲティーの麺がフォークから落ちて、おしゃれな服を汚した・・・。
こんな失敗から主婦の羽鳥由利子さんが工夫したのは、麺がフォークにしっかりからまって、麺がすべり落ちないスパゲティー専用のフォークです。
人間の手の平がヒントでした。フォークの4本軸の横から斜め前に出る軸が備わっています。この斜め軸が親指のようで、全体は手の平のイメージです。 4本の軸にからめたスパゲティー麺を、さらに親指の軸で押さえます。これでスパゲティーはフォークにしっかりからまり、フォークからすべり落ちないのです。 このアイデアは、第2回「夢発掘アイデアコンクール」に応募され、協賛会社の(株)三陽プレシジョンの目に止まり先般商品化契約になりました。

「モモンガマット」

ペット用マット"モモンガマット"

発明者

三根 京子さん

契約条件

実施料3%

ワイヤー入りでしわにならない
室内で可愛いペットの下に敷くマット。ところが、ペットがじゃれて、シワクチャになったり、団子状に固まったりで、 手直しにいつもわずらわしいものです。来客の目には、だらしなく見えます。
主婦の三根京子さんは、マットの周囲にワイヤーを入れて、マットをピーンと張ることを考えました。しかしそのままでは、 マットを洗濯機で洗えません。
洗うときにはワイヤーを抜いて小さく折りたたみ、マットの使用時にはワイヤーを入れてピーンと張る仕組みにしました。 ワイヤーの抜き取りと挿入は、簡単にできます。これで、飼い主の不快感が解消です。
単なるマットとはいえ、ペット用に絞って使いやすく工夫したことがポイント。 昨年の「夢発掘アイデアコンクール」に応募して、㈱三陽プレシジョンより商品化されました。

「フード付きマフラー」

フード付きマフラー

発明者

下地利江子さん

契約条件

権利譲渡

帽子とマフラーを一体化
毛糸の帽子とマフラーは、冬のオーソドックスなスタイルです。途中でマフラーを外したまま忘れたり、落したり、ということは誰にでもあることです。
奈良県の主婦、下地利江子さんは、外したマフラーを失くさないように、帽子と一体化しました。帽子の縁の二重に折り返す部分をマフラーに利用。折り返し部分を下に降ろすと、首を覆うマフラーになります。マフラーを使わないときは、帽子の縁に戻して普通の毛糸の帽子になります。帽子とマフラーは、後部で一体化に縫い付けられています。
マフラーを途中で外したときに、もはや、失くしたり落したりすることはありません。
このアイデアは実用新案に登録して、東京のヒラノ産業㈱に採用されてこの冬より商品化されました。今注目されています。

「水槽の水草固定具」

水槽の水草固定具

発明者

長嶋 浩彰さん(会社員)

契約条件

契約金400,000円
実施料3%

いたずらな金魚に手を焼いて発明
金魚などの観賞魚を、水槽で飼う人は多いことでしょう。
1年前から当会の会員になった山形県の長嶋浩彰さんも、その一人です。水槽の底には砂地を敷いて、水草を植え、金魚は水草の間を縫うように優雅に泳ぎます。
ところが金魚はイタズラモノ。水草を口で引き抜きます。砂地に根付かないうちに水草を掘り返して、1週間もたつと、水草のほとんどが浮き上げってしまうという有様です。この対策に、束ねた水草を水槽の底に沈める金属の錘を売っていますが、どれも完全ではないのです。
水草を沈める器具が何種類もあるということは、愛好家がそれだけ困っているということです。長嶋さんは、ここにアイデアテーマを見つけました。
やがてまとまったアイデアは、ベルト状の薄いプラスチック板を2つ折りにして、その間に水草を挟んで砂地に固定しようというアイデアです。ビデオテープのPPケースを利用して、試作品を作りました。真ん中から2つ折って水草を挟むとき、内側にスポンジを張って水草を痛めない仕組みです。本体が軽いので、下部の両側に水平板をつけて、水平板を砂地にもぐらせるようにしました。これで、水草を水槽の底に固定できます。
当会に手紙で相談をしながら特許出願を済ませ、このたびめでたく商品化に採用されて契約しました。採用した会社は大阪のアクアトリウムのメーカー、 ㈱ゼンスイです。社長さんは、金属イオンが出ないのが良い、と気に入って、契約金は40万円と、実施料が卸価格の3%です。

「陽よけカバー」

陽よけカバー

発明者

澤田 久恵さん

契約条件

実施料3%

夏になると、買い物や自転車に乗る女性が、腕の日焼けを防ぐために腕カバーをします。最近は紫外線を防ぐUVカットや、おしゃれなデザインなどが目立ちます。 ところで、腕カバーが手首までしかないと、むき出しの手の甲が日焼けします。かといって、腕カバーを長くして手先まで被うと、荷物やハンドルを握るとき、 あるいは手先で作業をするときに邪魔になります。主婦の澤田久恵さんは、そんな腕カバーの長さに注目して、手先の部分を折り曲げ自由にしたのです。手先部分を 内側に織り込むと、手首までの長さになり、手先で作業をするとき邪魔になりません。また織り込んだとき、手首はレースで覆われておしゃれになるようにしました。 カバーを長くしたときも、レースはワンポイントのデザインです。
この発明は、生活用品メーカーの㈱サンコーに実施料3%で採用され、この夏シーズンに合わせて商品化されました。

「シート式ロート」

シート式ロート

発明者

田中 香織さん

契約条件

契約金150,000円
実施料3%

一枚のシリコーンシートを丸めてとめることで、コーヒードリッパーはもちろん、、ロートとしても利用できるという逸品です。
普段キッチンで煎った胡麻を胡麻すり容器に移し替える際、いらなくなったハガキなどを丸めてロート代わりにしていました。
しかし、カレールーやトマトソースにハガキは使えず、ジッパー袋に入れる際いつもジップの部分にソースが垂れてしまっていました。
そこで、防水性のあるシート状のものを丸めてつかえばどんなものにも使える、と思いつきました。
デザイン羽のような形にし、羽の凹凸に先端を引っ掛けて色々な大きさの容器に使用できるように工夫しました。
夢発掘プロジェクトアイデアコンクールに応募し、最優秀賞を受賞し㈱三陽プレシジョンと商品化契約をしました。

魔法の研ぎ器

魔法の研ぎ器

発明者

山崎 守

契約条件

契約金300,000円 実施料3%

「ステンレスの包丁が、なぜ砥石で磨げないか?」
ステンレスの包丁は、断面を拡大して見ると、刃先から腹部分にかけて湾曲状に少し膨らんでいることがわかります。
包丁をそのまま砥石に押し付けても、腹部のふくらみだけが砥石の表面に当たって、刃先は砥面から浮いているのです。
だから、包丁を研いでいるつもりが、腹部分だけを研いで刃先は研げていないわけです。
「砥石がスポンジのように柔らかかったら、腹部の膨らみは砥石に沈み込んで、刃先が砥面に触れる。すると、刃先は研げる」と考え、ウレタンの表面にアルミナ金属の網ヤスリを張ったのです。
この発明は、昨年末から当会で開催した「夢発掘プロジェクトアイデアコンクール」に応募して、見事に入選しこのたび契約金30万円と実施料3%で商品化になりました。

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